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【書籍】日本鉄道史/老川慶喜著(中公新書2269)

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本の帯に「激動の草創期1854-1906」とあるように、日本の鉄道が生まれる直前から鉄道国有化までの鉄道草創期の歴史を紹介しています。国有化以前の歴史に絞った「幕末・明治編」ですが、この時代は、日本の大手私鉄黄金期ともいえるようで、国有化にあたりすったもんだしたことも分かり、日本に鉄道史区分は、この区分が良いことが理解できました。新書ということで1906年の国有化以前の鉄道の歴史知識を得るにはコンパクトにまとまっていてもってこいの本です。

目次
第1章 鉄道時代の到来―ペリー来航から廟議決定へ
 Ⅰ「交通革命」の渦中で
  『別段風説書』が伝えた鉄道
  ペリーの献上品
  蒸気車模型の製作
  『遠西奇器述』の刊行
  鉄道に乗った漂流民たち
  万延元年の遣米使節
  福沢諭吉の見た「鉄路商社」
  渋沢栄一の鉄道体験
  「つくづく其便利なのに感心」鉄道技術を学んだ井上勝
 Ⅱさまざまな計画と主導権争い
  薩摩藩・五代友厚の構想
  幕府に接近するフランスの勧誘
  アメリカ公使館員ポートマンへの免許状
 Ⅲ鉄道敷設の廟義決定
  外国人の計画を拒否する維新政府
  米英との競争と「自国管轄方針」の確立
  大隈重信と伊藤博文の活躍
  イギリス公使パークスの進言
  廟義決定―「本邦鉄道経営の紀元」
  アメリカの再要求
  レイ借款問題
第2章「汽笛一声」からの道のり―鉄道技術の自立
 Ⅰ開港場路線の実現―東京~横浜間鉄道
  根強い反対論と谷暘卿の建白書
  鉄道掛の設置と開港場路線の着工
  初代建築師長モレルの指導
  コストの安い狭軌道の採用
  仮開業と明治天皇の緊急乗車
  天皇臨席の開業式
  変わる時間感覚と日常生活
  増え続ける乗客と貨物
  日本初の私鉄・日本鉄道株式会社
 Ⅱ関西圏を結ぶ―京阪神間鉄道
  鉄道と日本初の鉄道トンネル
  大阪駅を通過式とすべき
  停滞する鉄道敷設
 Ⅲ海運網と連絡する鉄道―大津線と敦賀線
  日本人のみとする大津線(大津~京都間)の敷設
  敦賀線(敦賀~長浜間)の敷設
  大津と長浜を結ぶ太湖汽船会社
 Ⅳ日本技術者の養成
  工技生養成所と工部大学校
  お雇い外国人の問題点
  お雇い外国人の解雇
第3章東海道線の全通―東と西をつなぐ幹線鉄道
 Ⅰ東海道経由か中山道経由か
  東海道筋の調査
  ボイルの「中山道線調査上告書」
  優位になる中山道経由論
  高崎~大垣間鉄道敷設の決定
 Ⅱ中山道鉄道の敷設
  東京~高崎間鉄道
  高崎~直江津間鉄道
  関ヶ原~四日市間鉄道
  濃勢鉄道の出願
 Ⅲ東海道経由へのルート変更
  原口要による東海道筋の再調査
  難渋する山間地帯の工事 
  線路変更の決定
 Ⅳ全通とその余波
  線路変更から三年で全通
  鉄道1000マイルと全国鉄道大懇親会
  申告な打撃を受けた日本郵船
第4章 私設鉄道の時代―鉄道熱と鉄道敷設法
 Ⅰ投資対象としての鉄道
  企業勃興の中心となった鉄道業
  東北鉄道の株式募集活動
  飛騨の名望家たちの鉄道投資
 Ⅱ私設鉄道の勃興
  内閣鉄道局の発足
  相つぐ私設鉄道の出願
  「鉄道熱」への警鐘
 Ⅲ列島縦貫線の延伸をめざして
  松方正義の構想
  私設鉄道条例の公布
  山陽鉄道と大阪商船会社
  九州鉄道の開業
  東北に延びる日本鉄道
 Ⅳ鉄道敷設法体制の成立
  井上勝のさらなる拡張案
  佐分利一嗣と田口卯吉の主張
  鉄道敷設法の公布
  活発化する鉄道誘致運動
第5章鉄道開通がもらたしたもの―生活と社会の変容
 Ⅰ旅と行楽
  柳田國男のみた鉄道利用者
  「回遊列車」と松島観光
   観光地・日光の明暗
   川崎大師へ―「初詣」のはじまり
   成田山は日帰りに
   私鉄各社の旅客誘致策
 Ⅱ変わりゆく地域と産業
  河岸場盛衰―利根川べりの山王堂村
  舟運から鉄道輸送へ―両毛の織物
  「鉄」のシルクロード
  筑豊の運炭鉄道
 Ⅲ広がる地域格差―「裏日本」と東北
  鉄道敷設の地域偏差
  伝統産業の衰退
  青森県人・陸羯南の予言
第6章国有鉄道の誕生―定刻鉄道網の形成へ
 Ⅰ鉄道敷設法の公布以後
  官鉄の凌駕する私鉄
  小鉄道会社の分立経営
  輸送力の増強と広軌改築の要求
 Ⅱ国有論の高まり
  「鉄道ノ統一」のために
  日清戦争後、国有論に傾く軍部
  反対論者・渋沢栄一の転換
 Ⅲ自由主義者の「独占」批判
  「帝国縦貫鉄道」の構想―南清
  独占の弊害をもたらす―田口卯吉・乗竹孝太郎
 Ⅳ国有鉄道の誕生
  鉄道国有をめぐる西園寺・加藤の対立
  大混乱のなかで強行採決
  政府による私鉄17社の買収
  財閥と皇室にとっての国有化
  巨大交通機関の出現
  鉄道5千哩祝賀会と台湾縦貫鉄道
  朝鮮半島、そして満州へ
あとがき
主要参考文献
略年表

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